学校案内

校長挨拶

自分探し -未来のあなたに出会うために-

校長 中塚詠子

校長 中塚詠子

 敬和学園は創立以来53年間、「敬神愛人」を建学の精神として歩んできました。教育の柱として「小人数教育」「個人の尊重」「キリスト教に基づく人格教育」「国際的視野に立つ教育」「労作教育」「寮教育」を大切にしています。これらの教育を総合的に行うことによって、一人ひとりは確実に人間的成長をとげます。同時に国際社会の主体的一員にふさわしい人格を身につけていきます。

 敬和学園は3年間の学校生活を「自分探し」と呼んでいます。この自分探しによって、自己中心的ではなく共に生きるダイナミックさを持った人に、生きる喜びと一生学び続ける姿勢を持った人に、そして自分の使命を見出せる人に、なることができます。

 敬和学園でぜひ充実した高校生活を過ごしてください。

 

一人ひとりを大切にする敬和学園で、
 あなたは個性的に成長します。

 敬和学園高等学校はキリスト教の学校です。キリスト教を基盤に人間教育をする学校です。聖書の伝える物の見方や考え方を基本にしています。私たちは神様から一人ひとりかけがえのない大切な「何か」をいただいています。その何かを聖書では「賜物(たまもの)」と表現します。一般的には「才能」とか「能力」と訳されます。 

 そこで思い出すのが大好きな絵本の一冊『てん』(ピーター・レイノルズ作 谷川俊太郎訳 あすなろ書房)です。主人公のワシテはどうやらお絵かきが不得意です。お絵かきの時間が終わってもワシテは「いすにはりついたまま、かみはまっしろ」。先生はワシテに「なにか しるしを つけてみて」と促します。ワシテは描けない苛立ちをぶつけるかのように「マーカーをつかむと かみに ちからいっぱい おしつけ」ます。その紙をワシテの前に置くと、先生は静かにこう言うのです。「さあ サインして」。絵は描けなくても名前くらい書けると、ワシテはその紙にサインをします。次の週、ワシテのちっぽけな「てん」は立派な金色の額縁に入って先生の机の上に飾られていました。ワシテは「もっと いい てんだって わたし かけるわ!」と次々といろんな「てん」を描き始めるのです。そこには工夫が凝らされ、試行が続くのです。それがワシテの自信になります。自己肯定感の獲得と言っても良いでしょう。自分をしっかり受け止めることのできたワシテは他者へ目を向けます。他者との出会いの中で他者の才能を引き出すことのできる人へと成長したのです。 

 これは絵本の話です。フィクションです。しかし、敬和学園高等学校ではワシテのような経験をし、成長を遂げる生徒が少なからずいます。学びと成長という名のノンフィクションがここにはあります。一人の生徒が持つ「てんを打つ力」(私たちはこれを賜物だと信じています)を見出し、描こうと促します。やってみようと励まします。促された生徒は描いてみようと心が動きます。心が動けば身体が動いて描くことができます。一度描ければ、次は、もっと上手にとか、別のやり方でとか、他の素材や大きさでといった具合に世界が広がっていきます。自分で取り組む苦労や手間を経験すれば他者の努力を理解(共感)できるようになります。このプロセスを生徒は生きていくのです。敬和学園の掲げる「一人ひとりが大切にされる」とはこういうことです。 

 「やってみたい」と思う人、「やろう」と思ってくれる人、ぜひ敬和学園に来てください。自分ではたいしたことないと思っていることが、あなたにしかできない表現かもしれません。得意ではないと思っている行動が、あなたらしい行いかもしれません。敬和学園であなたの「てん」を描いてください。そこで描いた「てん」は起点です。そこからどこまでもあなたは個性的に伸びて(成長して)いくのです。